書評『「キングダム」で学ぶ 乱世のリーダーシップ』【アーカイブ】
「誰しも、その気になれば、必ずリーダーシップを発揮できるようになる。」
この本を読む前は、上に立つ人は生まれ持った才能によってリーダーシップが発揮されるものだと思ってました。
実際、上に立つ事の難しさを体験したことがあるからこそ感じた「先入観」でした。
しかし、この本を読んで、長尾さんが一番伝えたかった事は冒頭の事でした。
この本を、いや、キングダムを何年か前の自分に読ませたかったと切に思いました。
この本を読んで、少しリーダーシップを発揮しようとすることに対する抵抗感が和らいだように感じました。
この本は、現在も大人気で絶賛連載中の「キングダム」を通して、リーダーシップを発揮するための10箇条を学べる本であり、改めてキングダムの面白さも再認識させられる本でもあります。
リーダーにも色々あるかと思いますが、中でも印象的であり納得した部分は、「ネガティブな決断はリーダーにしか出来ない」という事。
例え周りから非難されたり、不満が沸き起こったとしても、合理的な冷静な決断を下さないといけません。
「ポジションで前向きな誰でもが賛同するような決定は、みんなの多数決でも決まりますが、ネガティブな意志決定はリーダーにしかできません。」
この本での印象的な文章の一つです。
また、リーダーの条件の3つ目でも挙がっていた「先を見通し細部まで気をくばれるか」というところは、最初は意外でしたが、言われてみれば納得出来る内容でもありました。
「細かいか大きいかの判断は、先を見て、全体像がわかっていてこそ判断が出来るもの」というのも納得出来る内容でした。
6つ目で挙がっていたリーダーの条件「明朗快闊力」(単に明るく元気なだけでなく、心を広く、前向きに持つ事)についても納得が出来るものでした。
キングダムを読んだことのない方も非常に勉強になる内容ですし、キングダムを読んだ事のある方は改めてキングダムの面白さが再認識出来る内容になっています。