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書評『親切は脳に効く』

2020/05/03
 
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好奇心旺盛な性格な薬剤師です。 医療系や、グルメや読書、スポーツなど何でもこなせるわけではない器用貧乏です。 Like:将棋/バスケットボール/読書/スープカレー/医薬品/腎臓

皆さんこんにちは!

今回は、デイビッド・ハミルトン著の『親切は脳に効く』を読み終わったので感想等アウトプットしていきます。

 

この本を手にしたきっかけ

この本は、樺沢紫苑さんの講演会にて手にした本でした。

樺沢さんのことを知りたい方は↓のブログをぜひ。

https://kabasawa3.com/blog/

 

この本の帯に樺沢さんがコメントを寄せていましたので、興味があり手に取りました。

 

で、この帯には『人を親切にするだけで得られる五つの驚くべき「副作用」とは?』と書いてあり、より一層興味がわきました。

 

「副作用」とは?

薬には、本来期待する作用(「主作用」や「薬効」)の他に、本来望んでいない作用、副次的な作用である「副作用」があります。→ここら辺は薬の専門家として語ります。笑

 

実際の薬の例だと、抗アレルギー薬の眠気(薬で眠くなるというのは、昔の風邪薬のせいなのですが…)、痛み止めで胃腸障害などがあります。また別の機会にまとめたいと思いますのでここまで…

 

このように、「副作用」と聞くとあまりいいイメージではないのです。

 

著者も製薬業界の元研究者ということもあり、あえて人の気を引き付けるために「効果」ではなく、「副作用」としたようです。

また、親切な行為をした際に、「副作用」が一緒についてくるとも述べられてます。

そして、「副作用」というとネガティブなイメージが先行しますが、このネガティブイメージを払拭したいという想いも隠されていたわけです。

 

まぁ、かくいう私もこの「副作用」という言葉によって、この本を読んでみようと決めたわけですが…

 

親切の「副作用」とは?

本書で紹介されている、「副作用」とは以下の5点です。

 

①親切は、幸せをもたらす

②親切は、心臓と血管を強くする

③親切は、老化を遅らせる

④親切は、人間関係をよくする

⑤親切は、伝染する

 

この本の最大の特徴は、精神面だけでなく、身体面の「副作用」も記載されていることであり、元研究者であるため、体内物質についても詳細に記載されている点です。

 

②では脳内幸せホルモンである「オキシトシン」、③では酸化ストレスや一酸化窒素NOについても記載がされており、単なる親切の押し売りの本ではなく、科学的な本であることがわかる。

 

科学的に親切をアプローチするという点で樺沢さん然り、数多くの賛辞が寄せられている。

 

具体例として…

♯親切は、動脈にとってのバイアグラ

♯親切の「ドミノ効果」で、心臓保護作用が働く

♯1日1回のハグが心臓医を遠ざける

♯寿命のすべては遺伝子に組み込まれている?

♯誰でもオキシトシンを増やせる六つの方法

♯あなたに忍び寄る七つの老化物質と、親切が効くすごい仕組み

 

 

親切をする際の注意点

ただ、注意点として、親切を与えることがストレス源になってしまうこともあると思います。

「ありがとうと言われないと腹立つ」

「自分は何もしてもらえない」など…

 

せっかく、親切にしても、それ自体にストレスを感じてしまわないように、自分自身にも親切になる必要があると触れています。

 

親切して何か見返りを求めようとすると、それは「副作用」ではなくて「主作用」になりかねなくなります。そういう時は、何も期待せず、「私は親切な人間なのだ」と言い聞かせて、それで満足するようにしてストレスを生じさせないようにしましょう。

 

あくまでも、先ほどの5点は「副作用」なのだから…

 

まとめ

本書を読んで、「副作用ってなんやねん!」って思ってましたが、ここまでくると「副作用」というのも納得できるなと感じています。

また、「オキシトシン」についてももう少し知りたくなったので、著者の別の本も読んでみたいなと感じました。

 

ぜひ、皆さんも親切というクスリを飲んで、その「副作用」を存分に味わってもらいたいと切に願っています。

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